これでよかったのだ

退学願を提出してきた。疲れていて気が重く憂鬱だったが、今日提出すると決めていた。これでよかったのだ。私が決めたことだ。これでよかったのだ、と思うしかない。

教授は実際どう思ったかはわからないが、メールの文面上では(就労移行支援事業所に通うというのを聞いて)前向きな気持ちになりました、と言って送り出してくれた。母親はわけのわからないめちゃくちゃなことを言ってきて、父親はこの先どうしたいのか夢を話さないとサイン捺印はしないなどと言ってきて、サイン捺印が引き延ばされ、言い合いをする間に、ぎりぎりと精神が削れて、一昨日は首をつりかけ、小皿を割りぬいぐるみを切り刻んで破壊し、のように暴れるまでした。結果としては、サイン捺印を得た。

退学願は出せたがほっとすることはなく、頭の中は混乱している。無駄にしたという罪悪感や自分への軽蔑や虚しさなどが巡る。

私を代わってやってくれるわけではない人間たちは、口々に退学はもったいないと言う。そんなふうに正しさを振りかざされても、私は苛立ち、死にたくなるばかりである。最善最高の正しい道は言われなくてもわかっているし、私は正しくなれない。

大学に通えたのは一年半だった。抑うつで、その後一年分学費を無駄にし、半年休学、実家で二年休学。フラフラと哲学コースに行ってしまったが学びたいことなどなかった。テストもレポートも最低水準の半分か4分の1ぐらいしか書けなかったし、書けるようにやり直そうと思えなかった。病んで苦しいままに時間が過ぎて、時間が過ぎる間に自分の精神を傷付けていった。興味を少しは持てていたはずのものさえ、どうでもよくなった。実家に戻って祖母に頼って、効く薬に変わってからは、安定して過ごせる時が多くなったが、興味関心は低いまま。復学できる気がしなかった。入学したての勢いや惰性の力があるならまだしも、この状態からまた東京の一人暮らしに戻って、初心からやり直して、ついていける気のしなかった講義で単位を取って、アルバイトもして、就活もして、卒論書いて卒業、なんて、できやしない。

学びたいことが何もないのに、やりたいこと探しを名目にニートを続けても、いつまでも続けられるわけはなく、破滅が待っている。復学できる見込みもないのに、これ以上、休学を引き延ばすという失礼なことはできない。就労移行支援事業所で支援を受けながら段階を踏んで就職を目指したい。そのように考えて決めたことだ。これでよかったのだ。そうでしょう?

挫折感や劣等感はきっとずっとあるんだろうと思う。ずっと不安で苦しいんだろう。今私から見る私はエネルギーが足りなくて愚かで怠惰で放埒で信じられないけれども、少しずつでいいから、私に信じられる部分が増やせたらと願う。中退の先は何も見えない、やりたいことなんてない、でも、どうにかこうにか私でも働き続けられるところを探して、収入の範囲内で、小さく具体的でしょうもないような欲望や希望を(死なないための道標として)大切にして、趣味をそれなりに楽しんで、なんとか生きのびていく、というところを目指したい。今のところ考えられるのはそういうぼんやりしたことだ。もっと細かくはっきりと自分の求めるものが自分でわかるようになる必要は感じる。感じるけど欲望を磨き上げ見極めるというのも時間とエネルギーがいることなので、焦らずに取り組みたい。

こんなところか。とりあえず今日は、俺、お疲れ。今日食べたケーキは期待通りきれいでおいしかったしはじめて飲んでみたレモンバーベナハーブティーはよかった。

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何を植える予定もないけど気に入った色の鉢を買い、小さいハクトウワシフィギュアを買った。

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今はニートだからなにもかも不相応な支出だけど、これからは高卒無職になって、きっと就職して、そうしたら収入に相応な生活をしてみせる。うーん、夢がないね!心をつぶさずに生きのびられますように。