2023年ベストバイ

今年買ってよかったものを書いてみようと思い立ったので書く。はてなのお題は仕組みがよくわからないが書いてみる。 #買ってよかった2023

 

1.黄金桃のクレープ

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フルッタジフルッタの黄金桃のクレープ。高級だがたいへんおいしかった。思いつめて悩んでいた時に求めていた救いがそこにあった。いちごの季節にまた食べに行きたい気がする。

2.ブルーライトカット眼鏡

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Zoffで安く買えた。買ってからわりとすぐに、ブルーライトカット眼鏡は短期の使用では効果が実証されない、というニュースを見てがっかりしかけたが、眼鏡は前からかけてみたかったし、それなりに気に入って買ったし、私としては効果がある気がするし、ということでこれからもPC作業時に使う予定。

3.古着のスカート

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前々から欲しいと思っては買い逃していたUnited Tokyoの石柄の古着のスカートをとうとう買った。やや手持ちの服と合わせにくいのと、太ったのでウエストはギリギリというか正直きついが、気に入っている。

4.布

NUIGOTOやグッズプロ等で買ったぬいぐるみ用生地各種。それぞれに高級だが、色がほとんど思った通りのものを変えてよかったし、ソフトボア等は肌触りがよい。たくさん買い込んでしまったのでがんばってぬいぐるみ作りに使っていきたい。

 

他にもあったかもしれないがこの辺でおしまい。買ってよかったと思えて長く大切にできるものを手に入れたいものだね。

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2023年読んでよかった本

さて今年も読めてよかったと思った本を書いてまいりましょう。まだ今年は終わってないので今年中になんかいい本読み終えられたら追記します。どうでもいいですが今回これをですます調で書き出した理由はわかりません。それでは以下に書きます。

 

 

この中でも特に『優しい暴力の時代』は読んだ時の好みに合っていてよかったです。こういうのが読みたいんやって感じがしました。キム・チョヨプのSFといい、韓国の最近の小説がもしかしておもしろいのかもと思って、調子乗って何冊か読んでみようとしてたら挫折した本もありましたがまあいいんですわそんなことは。

今年読みたい本を投稿してあったようです(2023年に読みたい本 - kuratatamaki’s blogこの記事)が、果たしてどれだけ読めたのかというと……『反★進化論講座』、『無垢なる花たちのためのユートピア』、『ここがウィネトカなら、きみはジュディ』、『買物絵本』、この4冊は読めたようですね。あとは読めてない。まあいいでしょう。読書は義務ではないしその時々に読みたい気がしたものを読めばいいんじゃ。来年も読めてよかったと思える本に出会えるといいなと思います。あとは一冊でもいいから積読消費したい。去年も書きましたがこの文章を読んだ方で私におすすめな本を思いついた方がいらっしゃればお教えください。以上。

ジブリ映画『君たちはどう生きるか』見た

2023/8/14に見た。この感想自体は8月に書いた。上映開始からまあまあ時間経ったしいいかなと思うので公開。まだ見てなくてネタバレ嫌な人は読まないで閉じてください。

 

これは描き殴りネタバレ感想絵。

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以下雑感。

  • こんな父さん、嫌だ〜〜〜。死んだ妻の妹と結婚されましても。そこここで資金力見せつけられましても。自分のやり方で家族を守ろうとしてるだけといえばそうかもだけどさ。
  • 屋敷までの石の階段わりと急じゃね?乗り物もガタガタしてそうだったけど移動は妊婦的に大変じゃないのかな。まあ妊婦には運動も必要だろうけど。
  • 眞人の人物造形がよくわからないまま終わった。なんやねんお前は。
  • 上の世界でも下の世界でも眞人は食事取って排泄してたけど下の世界の食事や排泄シーンの方が生き生きしてたのなんで?
  • 屋敷着いて疲れたでしょうで出された茶菓子がシベリアにしか見えなかったけど戦時中にシベリアの出てくる屋敷ってなんやねん!あるところにはあるってか?
  • 茶菓子がシベリアだと仮定して、ババアたちが缶詰や砂糖に狂喜していたり眞人的においしくない質素な食事が出されたりしていたのは、戦時中だからといえばそうなのだろうが、そうなると余計にシベリアがわからない。ジブリ味を出してるだけか。
  • きらきらした目のババアたちが住んでる世界嫌やなと思ってたけど後半にかけてもっとみちみちしたやつでいっぱいになって、なんていうか、こんなんで頭ん中いっぱいやったら、こりゃ引退できんなと思った。
  • 他の人の感想であったけど集合体恐怖症の人は気をつけた方がいいというのはそうだと思う、わりかし隙あらば画面いっぱいにミチミチしてた。
  • 弓作ろうとして作れるのすげえけど部屋ん中で試し撃ちすんなや。
  • 母さんが文字書き残した本ってぼろぼろ泣ける内容の本なんすか?
  • 家にどんどん運び込んできれいやね言うてたのって軍用機かなんかの窓部分?棺のように見えなくもなかった。
  • ババアたちあんなに人数必要だったのか?そりゃ迫力はあるけども。あとババアたちの守り人形はかわいかったけども。
  • アオサギは眞人を塔の中に導くためにドロドロ母さん人形を作ってお待ちしてたのか?射られて大叔父に命令されて下の世界に行ってからの役割と違いすぎるがなんだったんだろう。
  • 大叔父への通り道と大叔父の力の源、破壊まで含めたインスタレーションって感じだった。現代美術として美術館に置いてありそう。
  • 墓のところ全然わからない。ペリカン描写ときりことの出会いを持ってくる以外に意義があるのか。開けちゃいかんところ開けたわりに言うほど叱られてねえし。
  • きりこの頭の傷の原因のやつって結局後で出てきたっけ?
  • 禁忌はよくわかんねえ。妊婦がつらい時にのこのこ来るんじゃねえってこと?主人公的には連れ帰るために来たんだから行かないわけにいかないってところだったけど、最終的に合流できてるんだしあん時にあんな無理して入らんくっても、妊婦の方で出たくなった時に出てたんじゃねという気がしなくもない。
  • 姉妹設定もよくわかんねえ。火の娘のキャラ造形かわいすぎるだろ。
  • 最近ワラワラがのぼってなかったというのはなぜなのか。あとカエルの卵的に並んで昇るのは意味はあるのか。あと上の世界で人間になるというのはなんで人間限定なのか(例えばサンショウウオとかになったってよくない?)。
  • ワラワラはいいとして、自分らで殺生できない人たちはなんなのか。
  • 血筋を継ぐものじゃないとダメっていう設定なんかキツいんやけど。それ岩が言い出したんやなくて家父長制とかに思考を縛られた大叔父が言い出した決まりなんやないの?
  • 大叔父が岩に力もらってることと下の世界の石には意思があることは関係ある?
  • 結局大叔父が守りたかった特別な塔という小世界、異世界との繋ぎ目がひとつ壊れただけで、世界自体が壊れるというわけではなく、なんかつまらんという気持ちがある。
  • インコのフンあんなに落ちなかんか?
  • 大叔父はインコたちとなにがあったんや。
  • 母姉妹の繋げ方、きりこの繋げ方などからして下の世界の見え方は眞人視点が濃厚に影響しているが、そうすると眞人から見る異世界というのは塔の崩壊で接触できなくなるものだから、やはり世界はひとつ壊れたのか?
  • そんなに浅いことはないやろと思うけどセリフの端々からするとそんなに深いものもなさそうな気がしなくもない。
  • グッズ展開君生き鳥だけって情報どっかで見たけど最低限ワラワラはグッズにすべきだろ。

名前が変わった

去年の夏に休学延長のために医者に用意してもらった診断書は、前に休学するときに診断書に書かれてあったのと同じにする(職場や学校は診断名を変えてしまうと混乱するからだそう)ということで、引き続き「抑うつ不安状態」という診断名だった。大学を辞めて就労移行支援事業所に通うにあたって主治医の意見書が必要ということで、今回書いてもらって見てみたら、「統合失調型障害 ICD:F21」という診断名だった。え?病名知らん間に変わってたんかい。

月1回の診察のときは、「この1ヶ月どうでしたか(あるいは、「最近天気がこんなんですけどどうでしたか」)」「他に言っておきたいことはありますか(※医者の方で検査とかを勧めてくる場合はこれは聞いてくれない)」「じゃあまた同じお薬同じだけ出しときますね」といった感じで、話しにくいことはなく話せば聞いてくれる。しかしなにぶんだいたいいつも混んでいるので、それほど話すということもない(余談だが、前に行ってた心療内科では、私の話したことの断片を医者がマイクに向かって復唱するという診察スタイルだったせいか、医者が話を聞く雰囲気がどうも嫌な感じで話しにくかった)。病気についての見たてを聞く機会は今まで特になかった。

あと気になったところとして意見書には、「転院後は幻聴幻覚はない」「追いつめられると幻聴を認めやすい」とも書いてあった。幻覚は東京にいたときに人影が机の上に見えた気がしたことなどがあったが、幻覚ありましたって言ったっけ?東京にいた時は戸締りとかセキュリティ面が無駄に気になった時があったりもしたけど、そういうのはしばらくない。幻聴って訴えたことあったっけ。調子が悪くなってくると、むやみやたらに「こうしなければならない」「こうでなければならない」「こうしてはいけない」と思いつめるようになるのはそれはそうだけど、それは頭の中でぐるぐるするっていうか、実際に誰かが話しかけてくるように聞こえてくるってわけではない。あーでも、メンタルが過敏になってくるとささいな物音で不安になるとか、本当はないかもしれない物音が聞こえた気がするとか、は、あるか?幻聴ってなんだっけ……?頭の中でねばべきが異常に繰り返されるのは幻聴なのか?わからん。

幻覚幻聴について今困ってるかというとそうではないし、検索してみたところそもそも統合失調型障害と(幻聴幻覚といえばこれ!みたいなイメージのある)統合失調症は別物っぽいし、そんなに考えなくてもいいか。名前はどうあれ今の薬は効いていると思うし落ち着いて過ごせていることが一番重要なので、まあ、何か変わるということでもないかな。抑うつ不安状態っていう名前よりはフワッと感が少ないかも?でも余計によく分からないかも?あれ?うーん。今の薬(レキサルティ1mg半錠)が幻聴幻覚を抑える(主に)統合失調症用の薬であるというのは関係あるんだろうか。よくわからん。まあいいじゃん薬効いてるんだから。考えるのおしまい!

これでよかったのだ

退学願を提出してきた。疲れていて気が重く憂鬱だったが、今日提出すると決めていた。これでよかったのだ。私が決めたことだ。これでよかったのだ、と思うしかない。

教授は実際どう思ったかはわからないが、メールの文面上では(就労移行支援事業所に通うというのを聞いて)前向きな気持ちになりました、と言って送り出してくれた。母親はわけのわからないめちゃくちゃなことを言ってきて、父親はこの先どうしたいのか夢を話さないとサイン捺印はしないなどと言ってきて、サイン捺印が引き延ばされ、言い合いをする間に、ぎりぎりと精神が削れて、一昨日は首をつりかけ、小皿を割りぬいぐるみを切り刻んで破壊し、のように暴れるまでした。結果としては、サイン捺印を得た。

退学願は出せたがほっとすることはなく、頭の中は混乱している。無駄にしたという罪悪感や自分への軽蔑や虚しさなどが巡る。

私を代わってやってくれるわけではない人間たちは、口々に退学はもったいないと言う。そんなふうに正しさを振りかざされても、私は苛立ち、死にたくなるばかりである。最善最高の正しい道は言われなくてもわかっているし、私は正しくなれない。

大学に通えたのは一年半だった。抑うつで、その後一年分学費を無駄にし、半年休学、実家で二年休学。フラフラと哲学コースに行ってしまったが学びたいことなどなかった。テストもレポートも最低水準の半分か4分の1ぐらいしか書けなかったし、書けるようにやり直そうと思えなかった。病んで苦しいままに時間が過ぎて、時間が過ぎる間に自分の精神を傷付けていった。興味を少しは持てていたはずのものさえ、どうでもよくなった。実家に戻って祖母に頼って、効く薬に変わってからは、安定して過ごせる時が多くなったが、興味関心は低いまま。復学できる気がしなかった。入学したての勢いや惰性の力があるならまだしも、この状態からまた東京の一人暮らしに戻って、初心からやり直して、ついていける気のしなかった講義で単位を取って、アルバイトもして、就活もして、卒論書いて卒業、なんて、できやしない。

学びたいことが何もないのに、やりたいこと探しを名目にニートを続けても、いつまでも続けられるわけはなく、破滅が待っている。復学できる見込みもないのに、これ以上、休学を引き延ばすという失礼なことはできない。就労移行支援事業所で支援を受けながら段階を踏んで就職を目指したい。そのように考えて決めたことだ。これでよかったのだ。そうでしょう?

挫折感や劣等感はきっとずっとあるんだろうと思う。ずっと不安で苦しいんだろう。今私から見る私はエネルギーが足りなくて愚かで怠惰で放埒で信じられないけれども、少しずつでいいから、私に信じられる部分が増やせたらと願う。中退の先は何も見えない、やりたいことなんてない、でも、どうにかこうにか私でも働き続けられるところを探して、収入の範囲内で、小さく具体的でしょうもないような欲望や希望を(死なないための道標として)大切にして、趣味をそれなりに楽しんで、なんとか生きのびていく、というところを目指したい。今のところ考えられるのはそういうぼんやりしたことだ。もっと細かくはっきりと自分の求めるものが自分でわかるようになる必要は感じる。感じるけど欲望を磨き上げ見極めるというのも時間とエネルギーがいることなので、焦らずに取り組みたい。

こんなところか。とりあえず今日は、俺、お疲れ。今日食べたケーキは期待通りきれいでおいしかったしはじめて飲んでみたレモンバーベナハーブティーはよかった。

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何を植える予定もないけど気に入った色の鉢を買い、小さいハクトウワシフィギュアを買った。

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今はニートだからなにもかも不相応な支出だけど、これからは高卒無職になって、きっと就職して、そうしたら収入に相応な生活をしてみせる。うーん、夢がないね!心をつぶさずに生きのびられますように。

神戸紀行その2

その1はこちら→https://kuratatamaki.hateblo.jp/entry/2023/02/03/000243

兵庫県立美術館を後にして、ハーバーランドに向かう。アンパンマンバイキンマンドキンちゃんの石像を抜けると、キリンが立っている。

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はじめて見たがどこか見覚えのあるキリン。東京で見たキリンの像を思い出す。キリンの下には恋人の待ち合わせスポットとやらの説明があるばかりで、作者名も作品名も近くには見当たらない。帰った後で調べたら、安藤泉の蒼天の塔というらしい。で、私が東京で見たことあるのは、日本橋スターツ八重洲中央ビルの安藤泉のキリン。同一作者だった。

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これは2019年撮影。こうして比較すると、それほど似てないか。

キリンを撮ったら目的の、アンパンマンミュージアムのショップへ向かう。パンを買うのだ!

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かんらんしゃかんらんしゃと口に出して言っていたらすれ違った警備のお姉さんに睨まれる。ちょっと悲しい。

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パン屋は子連れで賑わっている。ほとんどの商品が完売か一時的に売り切れ。ロールパンナちゃんも買いたかったが、いつ再販されるか分からず待っていられないので、その時買えたアンパンマンカレーパンマンにする。お金を払うと、レジの人が扉の向こうにいる設定のジャムおじさんにコールしてくれ、パンを見せてくれる。

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ショッパー(袋)合わせて800円の高級パン。翌朝に食べた。思ったより生地はパサついている。これは買った日に食べなかったせいだろうか。アンパンマンの中身はちゃんとあんこだった。

パンを買えたら次は下調べしてあった煉瓦倉庫のNAGASAWAという文具店へ向かう。煉瓦倉庫は屋根の改修工事中らしくグレーのシートで覆われている。店内の雰囲気と品揃えには趣があった。ただ特に買いたいほどのものはなし。

もう予定という予定もなくなってくる。

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なんとなく八時間労働発祥の地を撮る。八時間労働なんてまだしたことないがいまいましい。

ウミエモザイクの店を見てまわり、モザイクじゃないほうの店もちらちら見て、歩き疲れて座り込む。足が痛い。モザイクの方に戻り、家用の土産を見繕って買い、行きたかったシュラスコの店の前まで行く。高い。3,900円する。高い。迷う。たいへん迷いうろうろする。

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うろうろして夕暮れを撮る。

迷うが、せっかく来たのだから肉を食ってやると決めて入店。店員は、3900円は食べ放題だけの値段でドリンク等は別だと言う。そんなことあるか。ウーロン茶単品を頼む。葉っぱともやしナムルと塩胡椒を取ってくる。ナムルうまい。肉がやってくる。一切れくれる。朝食べたきりの空腹状態で入店したのでもっと食べたい。ソーセージは一本半もらう。うまい。手羽元うまい。羊肉うまい。牛の背中うまい。鳥の心臓うまい。ステーキはちょっとかたいところが残り、腹にくる。しまった。2枚ももらうんでなかった。机上の木を持ち赤を上にして置いて、いったん休憩の合図を出す。窓の外は夜景である。夜景の前をカップルや子連れが通り過ぎていく。俺は夜景を見ているのかカップルを見ているのか。

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パインがくるのでもらう。もらうとは言ったがこんなに?パインを食べたら行ける気がしたのでイチボを食らう。肉うめぇ!ひとりでシュラスコを食らう異常独身であるということは深く考えないようにする。もう1回パインをもらう。今度はなぜか酸っぱめである。そろそろ胃が限界と判断して店を出る。どれだけ食べたかわからないがけっこう食べた。

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観覧車は乗りたい気がしたが諦める。
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まだイルミネーションやってるんだという気持ちになる。私の二次元の推しが見ればきれいだと思うんだろうな。

移動して坂道をのぼって友人と合流する。どこまでも平らな平野育ちにとっては坂道はきつい。肉を食い過ぎたので腹もきつい。BE KOBEは撮らなかったのかと聞かれる。そう言われてみればまるで眼中になかった。ポートタワーは工事中ということは調べてあったが、いかにも観光っぽい観光をするための下調べをほとんどしていなかったことに気付く。気付いたはいいけど疲れ切っていて何も調べる気になれない。

翌日は友人とともに、(兄の評判がよかったというだけの理由で)行きたかったハーブ園に向かう。友人がロープウェイの割引券を用意してくれる。

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ロープウェイが思ったより高くて動きに緩急があってこわい。中間駅を過ぎて、終点に着く。

一番奥の建物に入る。においを嗅ぎ比べるコーナーで、たまたまレモンを選んで嗅いでみたらなんとも言えないまずいにおいがして、疲れてしまう。他のものもかいでみるが、くさかったり、においがよくわからなかったりする。診断?コーナーの4種類のにおいは悪くなかった。

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なぜか飾られていたミニチュアの家のなかにある木馬がかわいい気がしたので撮る。

ショップを見る。デフォルメされた鯛のオブジェ付きのおみくじが気になる。説明のところに、「1.おみくじを取り出す 2.おみくじを読む 3.おみくじを土に埋める 4.めでたし めでたし」というようなことが書いてある。なんでやねん。なんで土に埋めんねん。なにがめでたしや。

2/7追記

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種入り栽培キットらしい。

ハーブティーのサンプルは湿気ったにおいがする。室内用雪玉というようなものが売ってある。

中間駅の方向に歩いて降りていく。冬なのでほとんど花がなく見るべきものが少ない。他の観光客の数も少ない。冬にハーブ園に来るのは邪道だったか。

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温室を見る。見終わってから、温室の先にあった誓いの鐘で誓いたいことがあったのを思い出して戻る。誓いの鐘までの道の土はぬかるんでいる。鐘は思ったより鳴らしにくい。しかしとにかく鳴らす。絶対就職すると神戸の海に誓う。

やることも尽きたのでロープウェイで降りる。

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ダムを撮っておく。

友人はハーブ園でカレーっぽいにおいをかいで、カレー食べようか?という話になったため、ロープウェイを降りて近くのインドカレー屋に入る。チキンカレーとナンのセットを食べる。チキンが思ったよりかた……歯ごたえがある、と悪口を言ったせいか、カレーを少しこぼした。

私は今年はまだ初詣に行っておらず、今回の旅先で神社に行っておみくじを引きたいと思っていた。友人の案内で生田神社に行く。由緒が気になったので確認する。ここの神は女神らしい。縁結びが得意、かあ……。友人が縁にもいろいろあるからと言うので気を取り直す。お参りして、縁結びに関係なくて普通そうなおみくじを引く。大吉だった。「病気:軽くないので大事を取ることが必要」ともあるが、とにかく大吉だった。やったね。

神社のあとは友人に商店街や中華街を案内してもらう。早めに帰るつもりだったので早足で見る。ガチャガチャでトンボのやつを回してみる。ギンヤンマだった。そろそろ時間なので帰る。帰りも在来線。

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無事に帰れてよかった。本来なら美術館に行って帰るだけだったところを、他にも行きたいところに行けてやりたいことやれて、ありがたく、よい旅行であった。もっとうまく楽しめる可能性があったのではないかという気がしなくもないが、私なりに楽しめたということにしよう。またいつかどこか行きたいところに出かけて楽しめるとよいなと思う。

神戸紀行その1

李禹煥を神戸まで見に行こうか行くまいか悩んでいた。するとタイミングよく、神戸にいる友人がどこか行こうと誘ってくれ、泊まってもいいと言うので、お言葉に甘えて、美術館に行ったのち少し神戸観光をすることにした。ここからは振り返り。

私にしては早起きをして、在来線でゆっくり灘駅まで行く。乗り換えをちょっと間違えたがまあそんなこともあるさ。灘駅を出ると道のまっすぐ先に目的地がもう見えている。

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ミュージアムロードとやらを通ってまっすぐ行く。

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カメレオンみたいなやつがお出迎え。と思っていたが今調べるとフロレンティン・ホフマンの美かえる(愛称)、らしい。かえるなんかい。

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来たぜ、という気分になる。

リュックと外套をコインロッカーに入れてさあ展示を見るぞと思ったら、無料音声ガイドはQRコードから聞く方式らしく、モバイルルータもイヤホンもロッカーの中に置いてきたことを後悔する。音漏れしなければいいということなので、iPhoneを耳に当てて聴く。平日は写真撮影OKらしい。

蛍光色の作品を通り過ぎる。

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鉄板に石。

鉄板と木材を通り過ぎる。

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鉄板に綿。綿も使うとは知らなかった。もこもこしていて良い。

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なんで言えばいいかわからんがこの展示室の一室の作品はいいなと思った。実際の石の影とは逆側に、影の輪郭が描かれている。

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鉄板ではなく白いキャンバスと石。白いキャンバスっていいよね。

ル・コルビュジエの建物に対抗して作ったという石の集まりのやつは、触ってはいけないが歩いてもいいということらしい。ひととおり歩き回る。音声ガイドと扉を開けてくれる人が言うように、たしかにがたがたする。しかしガラス張りのなかに移された石たちがはじめは何に対抗していたのかは、ル・コルビュジエの建物なしにはよくわからないように思い、そんなに感動せず。

鉄板の切り取った側を壁に貼って、切り取られた側の鉄板の上に石があるやつがおもしろいと思った(あとでポストカード買った)。石と曲げられた金属棒、石とちょっとだけ曲げられた鉄板を通り過ぎる。

作品を見て音声ガイドの方を(やや義務的に)聞いて、とやっているとどちらにも集中できていない気がし、音声ガイドの言っていることについてはふーんというぐらいの気持ちがし、ややモヤモヤする。そんなこんなしていたら誤ってブラウザを閉じてしまい、音声ガイドを聞けなくなってしまう。音声ガイドを聞かなきゃというところに振り回されていたようにも思って、もう聞けないということを受け入れるとなんだか気楽になれ、作品に集中できそうに思った。

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美術の教科書にあったやつやん。緊張感いいっすね。
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いいっすねぇ。
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これはなんとなく魚の群れのように思えた。
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これもいいっすね。

写真を撮りつつ、他の鑑賞者の迷惑にならなさそうなタイミングをはからなきゃとか、写真バシャバシャ撮るとマナー違反になるんかなとか、気にしつつ。

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これは炭がごろごろ置いてあるみたいだと思った。

最後のところのはあまり写真に撮る気がせずショップのところに出る。ショップの商品を一通り見るが、炭(炭じゃない)の横にあった絵が気になって、やっぱり写真に撮っておきたいと思って、戻る。監視の人に怪しまれ半券を見せるよう求められる。見せたら行かせてもらえた。行っていいのか?とも思ったけどいいならいいか。

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余白が左右対称じゃないのがなんとなく惹かれた。

ショップでは、ポストカードと、悩んだ末に高いハンカチを買う。

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屋外展示のやつ。写真には映っていないが階段の下には丸い鏡(磨き上げられたステンレスらしい)があり、その少し上で垂れ下がった糸の先が風に揺られている。糸が鏡に接しているわけじゃないんかいと思う。

コレクション展も見た。二階は、小磯良平の斉唱をじっと見てみる。篆書のなかにいい感じにデフォルメされててかわいいのがあっていいなと思う。篆書っていいっすね。それにしても飾ってある書はみんなどれも字うめえな(当たり前か)。写真は撮ってよかったはずだが、なんとなく写真を撮りにくく思って撮らなかった。一階の作品は、これといって心に残らず。新たな作品収蔵のためにと1億670万円の遺贈をした人への感謝が述べられた板を読んで、その金額と篤志に動揺し、順路を誤解してうろうろしたら監視の人に正された。

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今回の神戸行きは兄に話してあり、青リンゴの写真を撮って送るように言われていたので撮って送る。兄は美術館や館の付く類を好まないが、自転車旅の目的地のひとつとして兵庫県立美術館に来たことがあり、その際に青リンゴを撮ったらしい。青リンゴはでかいらしいから、さっさと見つかるものかと思っていたら、分かりにくい案内に沿って歩かねばならなかった。コレクション展の時から思っていたが、この美術館、順路の案内が分かりにくい。

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ともかくも青リンゴ。サミュエル・ウルマンという人の、青春という詩をもとに、シンボルとして作ったということかな。この詩の意味でいけば俺の青春は終わった。俺の見た目は良くない意味で幼くて、俺の心はもう若くないんだ。

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パノラマを撮っておく。

兵庫県立美術館 青リンゴ」で検索してヒットした記事兵庫県立美術館の巨大な青りんご。その意味とは | これからの住宅・建築MAPs|専門誌が届けるデザイン&技術の実用サイトには、「ガラスと鉄骨に囲まれた無機質な通路をわくわくしながら進むと」とある。私としては無駄に歩かされたと感じたわけだが、それはおそらく私が安藤忠雄建築を知識もなく訳もなくディスりたがっているせいだろう。

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案内に4階デッキと書いてあるしなんか階段あるし登ってみるかと思って、やや期待して登ってみたら、ベンチがあるだけの虚無スペースだったのは解せぬ。絶対ここ無駄じゃない?それともこういう無駄にこそ豊かさがあるのか?

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像を撮るだけ撮っておく。

目的は達成した。普段は聞かない音声ガイドと写真の撮り方とで悩んで疲れたが、展示内容はまあまあよかったんじゃないだろうか。展示にうまく集中できてなかったとしても、雑念はどうしても入るものだし、完全なコンディションで見られないのはしかたない。次に行こう。

続きはまた書く。